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カタールW杯決勝-ロマンと実利の戦い-アルゼンチンVSフランス

 

世界中が夢に酔ったカタールW杯が終わりを迎える。

 

波乱の多い大会だった。ハイラインとハイプレスでアルゼンチンを破ったサウジアラビア、チーム力でスペインとドイツを上回った日本、タレントを有してかつ抜群の士気とチーム力の高さで前評判を覆したモロッコ

 

日本が見習うべきはモドリッチを中心に多彩な試合運びで2大会連続の表彰台入りを決めたクロアチアかもしれない。

 

日本とのPK戦を制した姿は記憶に新しい。ブラジルを下した胆力には世界中が度肝を抜かれただろう。劣勢が続いても強度を下げずPK戦で物怖じしない勝負強さは優勝候補国としのぎを削ってきた経験からくるものだろうが、チーム全員で泥臭くスタープレイヤーに噛みつく姿は日本と重なるものがある。終盤の試合運びなど、4年後を見据えて見習う部分は多いはずだ。

 

 

 

さあ、迎えるはアルゼンチンとフランスの決勝である。

 

フランスは前回大会の優勝国だ。準決勝でフランスと対戦し敗れたベルギーの選手は試合後に「彼らはリードしてから自陣から出てこなかった」「あんな戦い方をするなら負けるほうがマシ」と語っている

フランスには言わずと知れた俊足のスターFWエンバペがいる。そしてフランスの戦い方は4年前から大きく変わってはいない。彼らの戦術は世界屈指の中盤と最終ラインでボールを奪い、エンバペを走らせて高速カウンターを決めることである。

 

そのシンプルかつ色気なく見えるスタイルが「上手い奴が山ほどいるのになぜつまらないサッカーをするんだ」と批判を浴びるわけだが、サッカーは勝てなきゃ意味のないスポーツ。強いんだから仕方がない、と個人的には思う。

 

対するアルゼンチンはボールを保持してゴールを狙う、ポゼッションを基調としたチームである。フランスとは対照的にカウンターに走ることは少ない。メッシを中心に攻撃を組み立て、サイドを起点に相手の守備を切り崩す、スピードと運動量が最重要視される昨今のサッカー界においては、ある種古風なサッカーを見せてくれるチームだといえる(アルゼンチンの中盤の献身性がメッシを中心とした攻撃陣を支えていることは言うまでもないが)

 

まとめると固く守ってカウンターを決めたいフランスと上手い選手のアイデアとメッシの劇的プレーを活かしてゴールを奪いたいアルゼンチンの戦いである。とはいえ、ここまで来た両チームにはできないことなどあるはずがない。フランスはボールを保持すればゴールから離れていてもスーパーゴールを決められる選手が山ほどいるし、もちろんアルゼンチンだってカウンターができないわけじゃない。

 

ちなみにこの両国は前回大会のベスト16で対戦しており、その時はフランスに軍配が上がっている。今大会のフランス代表は中盤で攻守に絶大な存在感をみせるカンテとポグバを欠く。特にカンテはメッシ封じを考える上で重要な役割を担える選手だが、彼がいないからといってメッシを自由にするわけにはいかないだろう。アルゼンチンとの中盤対決も楽しみだ。個人的にはここに一番注目したい